塾をやって、よくわかったこと
数学力の低下が、いろいろなところでデータとして挙がっていますし、食塩水の質量パーセント濃度を出せない大学生がウヨウヨいることからも、わかると思います。
私自身、小学校は市立の普通の小学校で、中学・高校と進学校に通っていたので、みんなある程度、しっかりと国語は理解しているものとばかり思っていました。
しかし・・・、小学5年生以降で、「割合」、「比」、「比例」、「速さと時間と距離の問題」などを習い始めるのですが、教科書の教え方にも疑問を感じていたのです。それにしても、この部分を全く理解せずに中学校に上がってきている生徒が、あまりにも多すぎることに、愕然としました。
これでは、中学生対象の授業をしても、ある程度までしか成績が上がらない生徒と、一部グングン上がっていく生徒の違いがよくわかりました。
算数・数学・理科・社会は、国語力の問題
国語の文章、特に論説文などが苦手な人ほど、成績が低いまま推移する傾向が、サンプルは少ないですが、よく見られます。
上記の科目は、「要するに何を尋ねてるの?何をどう答えればいいの?」という風に、日本語をより簡単な日本語に翻訳することができない生徒が、相当数いるということです。
そこに、バイアスや、固定概念が植え付けられ、偏った人間が多数成長し、識者のツイートや発言に対して、的外れな意見や罵詈雑言が集中し、俗にいう「炎上」が起こります。
要するに、大多数の人が、識者の言っていることを全然理解できていないまま、発言をする人があまりにも多すぎるということです。確かに炎上している部分のコメントを読ませていただくと、レベルの低さに暗い気持ちになります。
中には、「自分なりの正義」を振りかざしている方も少なからずいます。
未来って、答えはありませんよね?
そして、小中学校の教育の弊害として、「答えは何?」という発想に、憑りつかれているように感じます。例えば、「少子高齢化問題」をどうすればいいか?という問いに対して、明確な答えが出せる人、いないでしょう。未来は個人の動きでどうにでも変わるのですから、日々変化を見つめながら、対策を検討するのが基本ですし、途中で方針転換しても、何ら問題はないはずです。
このように、文字は読めるけど、「内容を理解できない」、「要約ができない」という日本人が多数派を占めている現実があります。そうすると、国民主権である民主主義、民度が下がれば、質も下がるわけで・・・・。
義務教育は昭和のまま・・・・今は令和
学校の状況を生徒から聞くと、相変わらず教育現場は、「昭和」です。モンスターペアレンツが出現したので、昭和より、「平成」の方が、より弱くなっている印象です。まぁ、バックが結構アンタッチャブルなので、政治上抜本的な改革ができない事情は分かりますが、1回、叩き壊さないと、これ、結構やばい感じがします。
母国語が理解できない民族・・・・って他の国ではありえるのでしょうか?
今の時代を生きる子供たちは、何か、昭和と令和のはざまで真剣にもがいているか、何も考えず、ちょっと苦しいことから逃げることしか考えていないお粗末なな人間に分かれるのではないでしょうか?しかも後者が多数を占めている気がします。いずれにしても、両者ともに、大変生きづらい世の中が待ち受けていることだけは間違いないでしょう。
せめて、優秀な人材だけでも、報われる世の中になってほしいものです。